ポケモンの思い出 / 風船
ポケモン世代直撃の僕を当時、ときめかせた存在というのが、伝説のポケモン「ミュウ」である。
バグ技でのミュウの作り方などは当時様々存在したが、ニセモノのミュウはニョロモから作れば背景が青色に、コイキングから作れば背景がオレンジ色になったりなどして、見ていてなんだかバッタもん臭さが拭えなかった。
ある日、ニセモノのミュウでは満足できなくなった僕は、あろうことか奈良から千葉の幕張メッセにミュウを貰いに行くことに勝手に決めてしまった。親に頼み込んだところ、ちょっとした旅行になったラッキーといった感じだった。言うならば伝説のポケモンミュウを探そうツアーといったところだ。
そのプチ旅行はたったの数日間だったが、小さい僕の体にはそれでもこたえてしまった。(旅慣れていないのは今も昔も変わらないのかもしれない、しかしその当時は吐きはしなかった)
幕張メッセでミュウをゲットした僕は「友達をびびらしてボコボコにしてやんぜw」と計画を企て、三日ほど徹夜でミュウを育てた後に友達の家に行くことにした。当然自慢したいという疚しい気持ちはMAXで、ああ俺若かったな、と今になって思うところ。
友達の家に着くなり、「実は俺、幕張にミュウ貰ってきたんだぜ」と自慢げにいう、「おお、すげえ」的な感想が帰ってきて満足げな僕。当時の僕にとってはゲームのデータ一つにとっても宝物のようなものだったのだ。
じゃあ、ポケモンスタジアムで対戦させてみようぜ、ということになった。
このポケモンスタジアムを簡単に説明すると、64のコントローラーの拡張機能を使い、ゲームボーイのカセットをコントローラーの裏に挿しこむと、自分達の育てたポケモンを家庭のテレビ内でポリゴンとなって戦わせることができると言うもので、当時ポケモンを持っているものでそのソフトを持っていないものはいないほどのものだった。
しかし、ゲームボーイのカセットを差し込んでいるはずなのに、なかなか認識をしてくれない。
あれ、おかしいな、とゲームボーイカラーにカセットを挿して、起動してみたところ、見事にデータが全て消えてしまっていた。
僕も消えてしまいたかった。






